‘前日の準備’ カテゴリー

新居の掃除

新生活を快適にするためには、入居前の掃除や、カビや害虫への対策は重要。とくに持ち家の場合は、家の傷みを少なくするために、対策をきちんとしておきたい。
家具がない状態で掃除できるのは引越し前だけ。押し入れやシンク下など、奥まで拭き掃除をして、換気のためにすべての窓や戸をあけておこう。できれば、煙の出ない害虫駆除剤なども使っておきたい。換気のため、できれば晴れた日に作業しよう。
当然ながら、引越し前なので新居には何もない。掃除道具は準備しておく必要があるので注意しよう。また、水道が使えるように、水道の使用開始日を調整するか、不動産会社にお願いしておくと作業が楽になる。

掃除の仕方

引越しで退去する際に掃除をきちんと行わなければ、修理費や修繕費が差し引かれ、敷金の返還金額が減ってしまうなんて話を聞いたことがあるが……。実際のところはどうなのだろうか。引越し会社の「SGムービング」に話を聞いてみた。

「ハウスクリーニングの必要性や敷金返還に関しては、入居者と管理会社のやり取りになるので、引越し会社が『退去前の掃除は絶対に必要です!』みたいなことは言えません。しかし、次に入居する人が気持ち良く新生活を始められるように、きれいに掃除しておくのは良いことです。行っておいて損はないと思いますよ」

引越し会社はあくまで荷物の搬出・搬入がメインの仕事。退去した部屋をその場で掃除するようなサービスは、特に行っていないようだ。しかし、なかにはオプションで対応してくれる会社もある。

「退去の際、不要になった家具や家電が出る場合があるかと思います。その時は、引越し会社がリサイクル業者や回収業者を紹介することができます。見積もりの際に言っていただければ、どのくらいの金額なのか提示することも可能。引越し会社がご協力できるのは、基本的にはそこまでですね」

退去前の掃除と敷金返還に関しては、あらかじめ管理会社に確認しておくと良いだろう。

そもそも敷金は、入居時に貸主に預ける保証金のようなもので、家賃を滞納したときなどはここから賃料が差し引かれる。原則として敷金は、退去時に入居者に返還されるお金だ。しかし、半分以上戻ってこなかったり、さらには追加で請求されてしまったりなんて経験をした人もいるだろう。

入居者は契約時に「原状回復」が義務付けられている。これを聞いて「入居前の部屋に戻さなければならない」と思うかもしれないが、普通に生活をしていて発生した汚れや傷などの原状回復は原則として貸主の負担となる。ただし、それ以外で入居者の不注意や過失で生じた汚れや破損などの原状回復にかかる費用は入居者が負担しなければならない。

このボーダーラインが曖昧なため、トラブルが生じやすいのだ。参考までに東京都が作成した「賃貸住宅トラブル防止ガイドライン」で、貸主負担と入居者負担となるケースの具体例を見てみよう。

●壁
貸主負担:クロスの変色(日照などの自然現象によるもの)
入居者負担:結露を放置したことで拡大したカビ、シミの除去(手入れ不足で腐食させたもの)

●床
貸主負担:家具の設置による床・カーペットのへこみ、設置跡
入居者負担:フローリングの色落ち(入居人の不注意で雨が吹き込んだことによるもの)

●浴室
貸主負担:古くなった給湯器の交換(壊れてはいないが、次の入居者確保のために行う場合)
入居者負担:浴槽の水垢、カビの除去(入居人が手入れを怠った結果生じた汚損の場合)

●キッチン
貸主負担:冷蔵庫の後部壁面の黒ずみ(通常使用による電気ヤケの場合)
入居者負担:使用後の手入れが悪く、ススや油が付着しているガスコンロ置き場、換気扇

つまり、「入居者による明らかな過失や故意による故障、傷」などでなければ、原状回復にかかる費用は入居者が負担しなくてもいいということが分かる。このことを踏まえると、退去前にきちんと掃除をしておけば、法的には敷金の多くは返ってくるはずだ。但し、入居時の契約内容にもよるので、契約内容を確認の上、気になることは貸主に事前に相談しておくといいだろう。

退去前の掃除が敷金返還額に影響するなら、しっかりと掃除を行っておかない手はない。ポイントを以下にまとめたので、チェックしていこう。

●床・畳
フローリングの場合は、まず溝に沿って掃除機をかけ、拭き掃除を行う。その際、固くしぼった雑巾で拭くのがポイントだ。絞り方があまく、床が湿ってしまった場合は、乾いた布で水分をしっかり拭き取る。そうしないと、濡れた箇所に新たなホコリが溜まってしまう。

畳の場合もフローリングと同じ要領で、畳の目に沿って掃除機でホコリを吸い取る。その後、熱めのお湯で絞った雑巾で拭き掃除を行う。湯を使うことで、畳に付着している油分を溶かしてきれいに仕上がる。

●窓ガラス
水で濡らした新聞紙で拭くと、新聞紙のインクが手垢やタバコのヤニを落としてくれる。落ちにくい汚れの場合は、窓拭き用のクレンザーなどを使うときれいになる。ただし、擦りすぎて傷がつかないよう気をつけよう。

●壁・天井
壁と天井の掃除は、素材によく注意して掃除しよう。一般的に使用されているビニールクロスであれば、掃除機でホコリを吸い取るのが先決。その後、家庭用中性洗剤を5%程度に薄めた水で雑巾を固く絞り、叩くように拭いていく。壁紙の素材によっては、変色や破損してしまう場合があるので、目立たない箇所であらかじめ試してみてから掃除をするとよいだろう。

●風呂場
風呂場は石けんカスや水垢、カビなどの汚れがビッシリ!これらは市販の洗剤で落とすことができる。もしサビがある場合は、鉄分の汚れに強い漂白剤などを40度くらいの湯で薄めてサビに付着させる。15~30分ほど放置して、ブラシで軽く擦ると簡単に取ることができる。

●トイレ
トイレは水垢や壁、床、便器のふたの掃除が必要となってくる。まず、貯水タンクについた水垢は専用の洗剤で軽く拭き取る。壁や床は尿飛びで意外と汚れているため、腰より低い部分をウェットシートなどで重点的に拭くようにしよう。

退去前の掃除は大掃除並みになるので、たしかに面倒だ。しかし、いままでお世話になった物件へのお礼と思って最後にしっかり掃除して旅立つのも、新生活の良いスタートになるのかもしれない。もっとも、日常的にこまめな掃除を行っておくことが、忙しい引越し前に掃除をする手間を省く一番の近道。常日頃から掃除を行うことを心がけておきたいものだ。

近所への挨拶

「どうせ引越ししてしまうんだし、別に付き合いもそんなになかったんだから、挨拶はいいんじゃない」と心のどこかで思ってる人もいるのでは。引越し当日は、作業員がバタバタして騒音も立てるし、また、引越し後に不在票などが入るかもしれない。どんな場面でお世話になるか分からないので、隣人や貸主などへの挨拶はきちんとおこなっておきたい。

500円程度のクッキーや石けん、タオルなどの実用品などの手土産を持ち、引越しの1週間前くらい~前日までには挨拶を済ませておこう。引越しが終わってから挨拶しようと思っても、相手が外出しているなど、タイミングが合わない可能性も出てくるので、早めに挨拶しておくと安心だ。貸主には、引越し当日のダンドリや気をつけるべきことなどはないか?などを確認しておくとよいだろう。

引越し前日の準備

引越し当日の作業がスムーズにいくように、荷造りが第一優先。その一方で、前日には搬出のための準備も、抜かりなく行っておきたい。
当日まで使うもの以外は梱包し、数を確認

前日の夜と、当日に使用する身の回りものを除いて、ほかはすべて梱包を終わらせよう。当日まで引きずって引越し作業開始が遅れると、追加料金請求などトラブルにもなりかねない。また、荷造りが終わった段ボールの数も数えておこう。
冷蔵庫や洗濯機は水抜きを

冷蔵庫は中身をすべて出し、コンセントを抜いて、水抜きを。また、洗濯機も、水栓を閉めてから、手動で脱水し、水抜きしておこう。また、機器内に灯油が残っている場合は抜いておく、使わない照明器具は外して掃除しておくなど、最後の準備を進めよう。
普段は持ち歩かない高額の現金や、通帳・印鑑などの貴重品など、管理すべき荷物は多い。身につけて管理しやすいように準備しておこう。
必要な現金を準備しておく

引越し料金を当日現金精算する場合や、光熱費の精算をする場合など、まとまった金額の現金が必要になる場合がある。当日慌てて銀行やコンビニに走ることのないよう、あらかじめ確認して、前日までに準備しておこう。
貴重品や手まわり品の管理

引越し当日は家族以外の人が出入りするので、貴重品の管理には気を付けたい。小さなバッグに入れるなどして、常に身につけられるようにしておこう。また、引越しの移動の際に自分で持っていく手荷物も、ほかの荷物と一緒にならないようにまとめておこう。